スポッターズ的ひこうき写真館 飛行機
エアバス A300-608ST BELUGA
ベルーガ日記 到着編 1999年2月19日(金曜日)雲の厚い朝だった。 この様な天気では空港には赴かないのが常ではあるが、この日は特別であった。 そう、成田国際空港にベルーガがやってくるのだ。そしていつもの事ではあるが、会社をサボった事は言うまでもない。 積荷はドラクロワの傑作「民衆を導く自由の女神」であった。 ベルーガとはエアバスの貨物機A300-608STの愛称でシロイルカを意味する。 到着予定時間は午前7時30分、冬季と言う事もあり当然「北風」っと思いきや・・・ エアバンドから聞こえてきたATISはRW16を告げていた。 こりゃ、珍しいっと思いつつRW16の午前順光ポイントへと向かった。ポイント到着時刻午前6時ジャスト。 成田国際空港の到着1番機を眺めつつ撮影機材の準備を行った。 1時間ほどした7時ころ重大な事態発生! この日は早朝から活動していたためか便意を催してしまったのであった。 当然、小ではない。 「ヤバイ・・・」 到着予定時刻まであと30分ほど。。。用をたしに行く時間はない。 かと言って、少々ディレイすれば、あと1時間くらいは、我慢するしかない! 「これはギャンブルして、速攻で出してくるかな??!!!」 「でもこの間に来てしまったら痛恨だな・・・」 どうしよう・・・ この時、救いの声が聞こえてきた。 「ベルーガは1時間遅れだって!!。」 助かった! 私は大喜びで大便を勢い良く放出し、再び通常の撮影体勢に戻った。 めでたしめでたし。。。 再び、ポイントへ戻ってみるとランウェイチェンジ 時間的にも余裕があったので車でRW34ポイントへと向かった。 道すがら、空港の周辺にはカメラを抱えた輩が多数展開していた。尋常ではない数であった。 それはさて置き、薄日も差さない曇りではあったが、 基本を重要視する私はRW34の午前順光ポイントである航空博物館での撮影を決意した。 まあ、あの空じゃ順光も逆光も関係ないんですが・・・ 午前9時前に雨まで降り出してきてしまい、 お目当てのベルーガがアプローチに入ったときには、かなりの本降りになった。 そんなこんなで、ベルーガチャンの飛んでる姿を無事にGET完了でした。 なお、この日は天候不順により、早々に撤収した。 出発編 1999年2月20日(土曜日) ベルーガ到着の翌日、積荷を下ろし回送することになっていた。 前日は平日にもかかわらず、各ポイントには多数の輩が展開していた。 出発は土曜日。RW34の出発を捕らえる事ができるポイントは ほぼ1ヶ所しかない。 そう、にんじん畑ポイントである。 ここは、ポイント的には広いとは言えない。 一応、早起きして「場所取り」なる行為をしてみる事にした。 さすがに午前5時に行けば一番乗りでしょ。。。 大間違いであった。 ポイントに着いてみると車の駐車ポイントは満車状態。 やっとの事で車を止めてポイントへ行ってみると 今度はおびただしい数の脚立の林が目に入ってきた。 「ありゃりゃ」早起きして良かった! 素直な感想であった。 ベルーガの出発予定時刻は午前9時30分であったので あとたったの5時間弱待つだけなのであった。 この時、ひとつ重要な事を思い出した。 会社の大先輩であるN竹氏も出撃するような事を言っていたのである。 お寝坊さんのN竹氏は、ギリギリの時間に来るに違いない。 それでは場所がない。 可愛い後輩である私はN竹氏の場所を確保してあげる事にした。 でも、場所取りアイテムがない! どうしようかな〜 とりあえず、近くに有った枯れ枝と葉っぱで四角い陣地を築いておいた。 「これって、普通はなくなるよな〜」 自分で作ったくせにまったく持って無責任であったが一応の努力はしてみた。 しばらくして、N竹号到着。 遅刻はしなかったが、やっぱり遅目の到着であった。 従順な後輩の私は「先輩!場所を取っておきました」と報告した。 N竹氏は大喜びであったが、私のお手製の枯葉の陣地を見て苦笑していた。 まあ、一応場所取り機能を果たしていたのでOKでしょう。 我々二人は仲良く最前列を確保する事に成功した。 (因みに最終的には5列横隊の体制になっていた。) かなり、感謝されたものと確信している。 が、いまだにお礼の飲み会がセッティングされていないのは気のせいだろうか!? お礼には時効はないのでいまだにお待ちしていますね。。。 さて本論に戻してベルーガの動向である。 定刻になっても動かない。。。 しかも、風向きがっツツツ! 南向きに変わりかけていた。 ヤババ にんじん畑ポイントに詰め掛けた数百人(私の目視では486人と推定)の オタク的な執念でほんの少し北風に押し戻した。 でもこれって、ランウェイチェンジするのは時間の問題でスナ。 空港に通い詰めているオタク連にはわかっていた。 かなりのドキドキ感と共に時間をすごしたがギリギリ「セーフ」 ベルーガは動き出した。 真冬の2月に畑で待つこと5時間。。。 念願のベルーガをGETできた。 メデタシめでたし 因みに、ベルーガが出発した後の3機目はRW16からの離陸であった。 まさに間一髪であった。 なお、積荷の「民衆を導く自由の女神」を持ち帰るために1ヵ月後に再び飛来したが、 この時は大雨&視界不良で制限区域外からでは写真は不能であった。
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