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鉄道記念物 木曽森林鉄道
帝室林野管理局の方針によると、名古屋支局管内の御料林は、一流域で大面積をなすものが少ないため、運財設備は普通軌道または林道を適当とし、森林鉄道を必要とするのは小坂、付知、千頭(静岡県)の三御料林とされた。
当時の小坂御料林は、林業地面積約1万4千ヘクタール、年伐量は約4万立方メートルであった。
伐出材は小谷狩、大川狩など、いわゆる木曽式運材法により、小坂川、飛騨川、木曽川を流送し、桑名あるいは白鳥貯木場に送られていたが、多額の運財費を要するだけでなく、広葉樹は流送不能であるためほとんどが未使用の状態であった。
そこで高山線の開通に伴い、昭和8〜9年度にわたり小坂駅から下島に至る小坂森林鉄道8.5kmが敷設された。
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森林鉄道新設および撤去内訳表 |
路線 |
新設年度 |
延長 |
撤去年度 |
小坂 |
昭和 8〜 9年 |
8,489m |
昭和29〜38年 |
兵衛谷 |
昭和25年 |
2,000m |
昭和31年 |
唐谷 |
昭和27〜28年 |
3,189m |
昭和32年 |
鹿山 |
昭和10〜29年 |
12,971m |
昭和34〜39年 |
若栃 |
昭和 9〜27年 |
10,917m |
昭和38年 |
椹谷 |
昭和13〜14年 |
8,713m |
昭和28〜34年 |
小黒川 |
昭和 3〜11年 |
9,869m |
昭和37〜38年 |
濁河 |
昭和14〜38年 |
10,546m |
昭和31〜46年 |
森林軌道敷設のピークは昭和27年頃で、昭和30年代に入るとトラック輸送の発達に伴い、森林鉄道は次第に自動車道に切り替えられた。
この様に小坂の森林鉄道は支線も多く名古屋支局管内では規模の大きな線区(総延長66,694mと岐阜県内では最長)であった。 |
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