法勝寺の町公民館さいはく分館前の展示場 鳥取県 西伯郡 南部町 法勝寺 北緯35度20分29秒 東経133度19分40秒 |
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旧日ノ丸自動車法勝寺鉄道は、大正13年に営業が開始され、当時の米子町(現・米子市)と法勝寺村(現・南部町)の間の路線12.4km(支線を除く)を運行していた地方鉄道であり、昭和42年の廃線に至るまで、地域住民の交通手段として親しまれてきた。 ここに展示してある、デハ201形203号電動客車は、大正11年5月に駿遠電気(現・静岡鉄道)24号として日本車輌製造において製造されたもので、池上電気鉄道(現・東京急行池上線)を経て昭和6年に譲渡された。 最大長11,620mm、最大幅2,584mm、最大高3,639mm、自重13.72t、定員65人であり、新幹線や路面電車などに幅広く採用されている車体から独立したボギー式と呼ばれる台車を持つ。 なお、客車の前後の台車には50ps主電動機(走行用モーター)が一台ずつ搭載されている。 展示されている車両は、大正時代における国産の木製電動客車である。 |
廃線後のデハ203 |
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1969年 | 西伯小学校新築時に敷地内に展示 |
2012年7月22日 | 再活法勝寺電車を送る会 西伯小学校から米子市後藤工業へ |
2012年度 | 法勝寺電車保存修理のため調査を実施 |
2013年度 | 法勝寺電車保存修理 |
2015年11月23日 | 南部町へ |
主要諸元 |
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全長 | 11,620mm (連結器を含む) |
全幅 | 2,584mm (出入口ステップを含む) |
全高 | 3,969mm (パンタグラフ折り畳み時) |
法隆寺電車の歴史 |
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1887年 | イギリス バーミンガムでフ50号が製造される。 フ50号は国内に現存する最古の4輪木製三等客車 (米子市元町パティオ広場で保存) |
1922年 | 愛知県名古屋市でデハ203号が製造される。 |
1924年 7月 | 法勝寺鉄道 米子町-大袋 5.6km開業 |
1924年 8月 | 大袋-法勝寺 12.4km開業 |
1925年 | 伯陽電鉄に社名を変更 |
1930年 | 阿賀-母里の支線を開業 |
1944年 1月 | 戦時下の不要不急路線として阿賀-母里の支線を休止(線路撤去) |
1944年10月 | 伯陽電鉄と広瀬鉄道が合併し、山陰中央鉄道法勝寺線となる。 |
1951年 | 大国駅開業 |
1953年 | 日ノ丸自動車が山陰中央鉄道を吸収合併 日ノ丸自動車鉄道部(電車部)となる。 |
1959年 | 休止中の阿賀-母里を廃止 |
1967年 5月15日 | サヨナラ電車運行 米子市-法勝寺 全線廃止 |
2011年 3月22日 | 鳥取県保護文化財(歴史資料)に指定される。 |