スポッターズ的ひこうき写真館                                                鉄道


日光軌道線100形109号車

東武日光駅前
栃木県 日光市 松原町 4-3
北緯36度44分50秒 東経139度37分12秒
2020年

日光軌道線は、1910年(明治43年)、古河鉱業(現・古河電気工業)日光電気精鋼所の貨物輸送を主目的として、日光電気軌道株式会社が停車場前〜岩の鼻間で開業したもので、当初から、日光地域の観光輸送の一翼を担っていた。

戦後の日本経済の復興と共に観光ブームが起こる中、戦禍を免れた日光軌道線は、1947年(昭和22年)の合併により東武鉄道日光軌道線となり、東京方面から日光地域への観光客の円滑な輸送に大きな役割を果たした。

展示されている路面電車は、1953年(昭和28年)から15年間に渡り、市民生活の足として、また国際観光地日光を訪れる観光客の貴重な移動手段として、日光駅前から馬返までの全線10.6kmの日光の街中を運行した東武100形電車10両のうちの1両である。

その後、1965年(昭和40年)の第一いろは坂に続く第二いろは坂完成の影響を受け旅客数や貨物量が激減し、1968年(昭和43年)東武鉄道日光軌道線はその58年間の歴史に幕を閉じたが、このような歴史的背景を踏まえ、実際に走っていた車両を当時の姿に復元し、東武日光駅前広場に展示することになった。

後世に残すべき貴重な産業遺産として、また往時を偲ぶ観光資源として活用を図るものである。


主要諸元
全長 12,350mm
全幅 2,200mm
全高 3,552mm
車番 109
定員 96名


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