主要諸元 |
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全幅 | 11.50m |
全長 | 10.22m |
全高 | 3.63m |
自重 | 2,548kg |
全備重量 | 3,742kg |
主翼面積 | 23.6m2 |
最大速度 | 580km/h |
航続距離 | 2,391km |
固定武装 | 7.7mm機銃×3 |
最大爆弾搭載量 | 500kg爆弾×1 または 60kg爆弾×2 |
乗員 | 2名 |
エンジン | 愛知アツタ32型 |
初飛行 | 昭和15年11年15日 |
高速と航続カの大きさを武器に、敵艦隊をアウトレンジ戦術で撃破できる「理想の艦爆」を得る目的で、海軍航空廠(のちの航空技術廠)が自ら設計した実験的色合いの濃い機体である。 しかし、情勢の変化により九九式艦爆の後継機として制式兵器採用せざるを得なくなった。 性能はともかく、ドイツのDB601エンジンを国産化した液冷の「熱田」発動機の不調、故障多発、複雑精緻にすぎた機体設計と、「オール電化」を試みた艤装品の整備性の悪さ、不具合に悩まされ、稼働率の低さに泣いた。 昭和19(1944)年3月の六五二空編成に際し、九九式艦爆に混じって少数が配備され、「隼鷹」「飛鷹」に搭載され同年6月のマリアナ沖海戦に参加した。 第二次攻撃隊の第一波として9機が出撃し、5機が撃墜され、グアム島に着陸できたのは1機のみだった。 結局、彗星が空母搭載機として大規模な海戦に参加したのは、このマリアナ沖海戦の六〇一空と六五二空所属機のみで、それ以降は陸上基地部隊における運用のみに終始した。 |