展示されているプロペラは、戦争中、藤枝海軍航空基地(現 航空自衛隊静浜基地)の芙蓉部隊所属の第16期乙種飛行予科練習生2名が搭乗した彗星が、昭和20年4月2日着陸態勢に入った時、エンジンが停止して栃山川河口沖合約300m、水深約7mのところは不時着、沈没したもので、シラス漁の網切断など漁業の障害になっていたため昭和57年4月に引き揚げらtれたものである。 彗星12型は敵の機動部隊の飛行機の届かない遠距離から発進して先制攻撃できる艦上爆撃機を海軍が要求し開発されたもので、昭和17年から終戦時まで製造された爆撃機である。 製造数は「零戦」「一式陸攻」についで多く、2,157機にのぼった。 戦闘機に劣らぬ速力を持ち、性能もズバ抜けていたが水冷エンジンの不調から、後には空冷式のエンジンをつけた彗星33型が生産されたが、その性能は12型よりも低かった。 |
主要緒元(彗星12型) |
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全長 | 10.22m |
エンジン | 熱田32型水冷 |
馬力 | 1,400馬力 |
最大速度 | 580km/h |
航続距離 | 1,460km |
兵装 | 7.7mm銃×2 7.7mm旋回銃×1 500kg爆弾×1 30kg爆弾×3 |
IJN | Imperial Japanese Navy |
RJNY | SHIZUHAMA Air Base |