自衛隊の78式雪上車をベースに、日本の南極観測のために作られた雪上車である。 SM50S型雪上車は1976年に登場し、全部で22台が南極に持ち込まれ、大陸上の移動などに使用された。 長ければ1ヵ月以上もの移動中、隊員たちは雪上車の中で生活した。 このため、雪上車後部では、食事を作ったり寝泊まりすることができるようになっている。 展示されている522号車はSM50S型雪上車の22台目で、1989年から2012年までの20年以上にわたり、実際に南極で活躍してた。 |
522号車略歴 |
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1989年 | 31次隊 | 初めて南極へ。あすか基地に搬入 |
1991年 | 32次隊 | あすか基地の閉鎖に伴い、昭和基地まで自走して移動 |
2002年 | 43次隊 | 日本へ持ち帰り、オーバーホールするとともに、 ドームふじでも使用できるように寒冷地仕様に改造 |
2003年 | 45次隊 | 再び南極へ |
2012年 | 53次隊 | 最終稼働 以後、日本への持ち帰りを待つ |
2016年 | 57次隊 | 日本へ持ち帰り 名古屋市科学館へ |
主要諸元 |
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全長 | 5,310mm |
幅 | 2,850mm |
高さ | 2,870mm |
最高速度 | 40km/h |
超堤能力 (段差を越えられる能力) |
0.55m |
超壕能力 (溝を渡る能力) |
2.0m |
渡渉能力 (無図に使って動ける能力) |
0.8m |
登板能力 (登れる坂道の斜度) |
30° |
最小回転半径 | 7.6m |
エンジン | 9,971cc |
燃料タンク | 150L |
動力伝達装置 | 機械式マニュアルミッション |