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小型機 JA3816 都立高校のグラウンドに不時着

2005年10月28日(金)、慣熟飛行のため仙台空港から調布飛行場に向けて飛行中、エンジンの出力が低下し、16時27分ごろ、調布飛行場の北約6kmにある東京都西東京市の都立高校のグラウンドに不時着した。

同機には、機長ほか同乗者1名が搭乗していたが、機長が重傷、同乗者が軽傷を負った。

なお、グラウンドにいた高校生1名が同機を避けようとした際、かすり傷を負った。

同機は大破したが、火災は発生しなかった。

本事故は、同機が、飛行中使用していた右翼タンクの燃料が枯渇し、エンジンの出力が低下したため、不時着を行った際、機体が大破するとともに、機長が重傷を負ったことによるものと推定される。

右翼タンクの燃料が枯渇したことは、機長が燃料タンクのセレクターを飛行中適切に操作をしなかったことによるものと推定される。

機長が、燃料セレクターを適切に操作しなかったことは、飛行規程に定められた当該手順を実施していなかったことによるものと推定され、これに、誤操作や手順の失念を防止するために着陸前にチェックリストを使用するという習慣がなかったことも関与したものと推定される。

また、エンジンの出力が低下し、不時着を行ったのは、機長が「飛行中の発動機の出力低下」時の非常操作手順ができなかったことによるものと推定される。

非常操作手順ができなかったのは、長い期間訓練をしていなかったことが関与したものと推定される。

事故機(JA3816)


JA3816  Piper PA-28RT-201
2002.05.26  北宇都宮駐屯地(航空学校宇都宮校)にて撮影


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