スポッターズ的ひこうき写真館 艦船
氷川丸
氷川丸は昭和5年(1930年)にシアトル航路用に建造された中型(12,000t級)貨客船である。 当時としては最新鋭の大型ディーゼル機関を搭載し、水密区画などの先進の安全性を誇っていた。 また、一等客室にはアール・デコ様式の内装が施され、その優れた接客設備とサービスの優秀さから数多くの著名人たちにも愛されていた。 しかし、太平洋戦争中には帝國海軍に徴用され、海軍特設病院船となっていたため、終戦までに3回も触雷したが、奇跡的に沈没を免れた数少ない幸運な船である。 昭和22年(1947年)に復元工事で再び貨客船として北米航路への復帰を果たした。 そして、船齢30年に達した昭和35年(1960年)10月、シアトル/バンクーバーから神戸に寄港し、横浜港への回航を最後に退役した。 その後は、山下公園前の横浜港に永久繋留され、海上ユースホステルや観光名所として親しまれている。 平成18年(2006年)には日本郵船に再譲渡され、保存修復工事を経て平成20年(2008年)4月25日に「日本郵船 氷川丸」としてリニューアルオープンした。 客室や機関室なども当時のままの姿を極力保存しており、船全体の保存状態も極めて良好となっている。
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