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海上自衛隊 ミサイル護衛艦 はたかぜ型

「はたかぜ」
1983.05.20 起工
1984.11.09 進水
1986.03.27 就役

DDG171
「しまかぜ」
1985.01.13 起工
1987.01.30 進水
1988.03.23 就役

DDG172

海上自衛隊、第三世代の対空誘導弾搭載護衛艦
最新鋭のイージス護衛艦を除けば、世界的にも最有力の艦である。

従来の対空誘導弾搭載護衛艦とは艦容を一変させ、ミサイルランチャーを艦首甲板に装備し、前方警戒能力を高めている。

これは艦前方上空からの攻撃に対して即応できるよう配置されたものであるが、現在ではミサイルは発射後に方向を変更できるので、必ずしも初めから目標を指向している必要はない。

また、このランチャーを波浪から守るために海上自衛隊の護衛艦として唯一、艦首にブルワークを装備している。

後甲板は、哨戒ヘリコプターの発着が可能なヘリコプター甲板が設けられているが、固有のヘリコプター運用能力は持たない。(要するに飛行甲板はあるが格納庫がない。)

また、対空誘導弾搭載護衛艦として、はじめてSSMハープーン発射機を搭載し、対空専用艦の色彩から汎用化が進んだ。使用する誘導弾は、スタンタードSM1-ERである。

ミサイルの誘導方式は、セミアクティブレーダーホーミング方式で、ランチャーから発射されたミサイルは、艦のイルミネーターから目標に照射された誘導電波が目標から反射してくる電波を感知し、ホーミング誘導される方式である。

しかし、この方式では同時に対処可能な目標はイルミネーターの数に制限され、同時多数の来襲に対処することはおのずと限度があり、イージスシステムヘと移行されて行く。

イルミネーターは2基装備されているが、通常の運用では、1基が誘導、もう1基で次なる目標の追尾を行う。

前述の理屈から、同時に誘導可能な弾体は最大2発ということになる。

こうした事情を背景に本型は当初4隻の整備が計画されていたが、2隻の就役後建造は中止し「こんごう」型に移行した。

戦闘指揮システムはOYQ-4-1を搭載している。

本型の特徴として、群旗艦としての機能を有していることがあげられる。

護衛隊群の司令部機能は通常DDHに置かれるが、整備などにより不在であったり、有事の際にDDHが機能しなくなったような場合に備え、旗艦に転用できるよう本型には司令部機能も備えられている。

艦名は、天象気象の名称のうち、「旗風」「島風」など、「風」に関する名称が付けられている。

「島風」は旧海軍から数えて三代目に当たるが、前二代ともそれぞれ当時の最高速を記録した駆逐艦であり誉れ高い艦名である。


主要諸元
基準排水量 4,600t
満載排水量 5,600t
全長 150m
全幅 16.4m
深さ 9.8m
喫水 4.8m
速力 30kt
乗員 240名
主要兵装

5インチ54口径単装速射砲×2
高性能20mm多銃身機関砲(CIWS)×2
対空誘導弾発射装置一式
4連装SSM発射機×2
アスロック(ASROC)8連装発射機×1
3連装短魚雷発射管×2



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JMSDF Japan Maritime Self Defense Force DDG Guided Missile Destroyer