スポッターズ的ひこうき写真館 軍用車輌
陸上自衛隊 多連装ロケットシステム(MLRS) 自走発射機(M270)
野戦特科隊に装備し、主として遠距離における砲兵部隊、装甲部隊、空挺・ヘリボーン部隊、上陸用船艇などの広域目標を瞬間的に撃破することを目的としている車輌である。
MLRSは、Multiple Launch Rocket System(多連装発射ロケットシステム)の略で、自走発射機だけでなくロケット弾とその他も含めたシステム全体を指すが、日本では発射機そのものを指してMLRSと呼ぶことが多い。 M110と同じく、もともとアメリカで開発されたもので自走発射機のアメリカ軍での制式名称はM270となっている。 1991年の湾岸戦争でも活躍し、非常に高い評価を受けた。 MSSRよリひと回リ大きい車体の後部に、車体幅いっぱいのロケット弾発射機を搭載しているのが特徴で、直径227mmのロケット弾を12発連続発射できる。 発射されるロケットは1発当たり644個のM77ボムレット(小爆弾)を内蔵しており、1発当たりの制圧範囲は200m×100mとされている。 発射機の前側上部に付いている枠は、ロケット弾装填用のクレーンである。 陸上自衛隊には1992年から導入され主に方面隊直轄の特科大隊に配備されているが、1輌が約18億円と陸上自衛隊の戦闘車輌ではもっとも高価なため、まだ配備部隊は限られている。 今後は徐々に各地の特科大隊に配備が進む予定とされている。
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