総計1万機以上が生産されたゼロ戦の中で、後期を代表する型式であり最多生産モデルが52型である。 それだけに現存する機数も最も多く、小改修を施した派生型まで含めると、現存機の半数近くを占めている。 展示されている機体は、栄31型甲発動機を搭載した珍しい機体である。 本来、馬力向上のため水メタノール噴射装置を装備する栄31型は、ゼロ戦63型に搭載する予定となっていた。 ところが期待したほど馬力は向上せず、また戦況が逼迫してきたことから、ひとまずは水メタノール噴射装置非装備で完成した栄31型を「甲」と称して52型に搭載し、戦線に送り出した。 |
Zero Fighter Museum |