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Ilyushin IL-96

IL-96はワイドボディー旅客機のIL-86を発展させたモデルで、胴体は同じ設計のものを用いているが、全長が短縮されている。

1980年代中期に機体計画がまとめられ、1988年9月28日に初号期が初飛行した。

コクピットは完全なグラスコクピットだが、アナログ計器も残されていて、操縦席の運航乗員は航空機関士を含めた3名が基本となっている。

主翼にはスーパークリティカル翼型を取り入れて、25%翼弦での後退角を35度から30度に減らしている。

エンジンはバイパス比4.8のPS-90Aになり、これらにより長距離飛行能力を獲得した。

ロシア製エンジンを装備するのがIL-96-300でアメリカ製エンジン(プラット&ホイットニーPW2337)を装備するのがIL-96Mである。

最初のタイプであるIL-96-300は、1988年9月28日に初飛行して1993年7月から就航を開始した。

その航続距離延長型がIL-96-300Vである。

胴体を延長してエンジンをPW2337とするIL-96Mも計画されて、改造初号機が1993年4月6日に初飛行したが、型式証明が取得できず生産は行われなかった。

 アエロフロートロシア
 ロシア 要人特別機
 ベネズエラ 要人特別機


主要諸元
全幅 60.11m
全長 55.35m
全高 17.57m
主翼面積 350.0m
乗員 3名
最大離陸重量 216.0t
機体重量 11.7t
航続距離 7,500km
巡航速度 900km/h
座席数 235〜300席
初飛行 1988年9月28日


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