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Ilyushin IL-76TD キャンディッド ソ連空軍輸送機からの民転型である。
1960年代末にソ連空軍(当時)向けの大型ジェット輸送機として開発が開始されたもので、1971年3月25日に初号機が初飛行し、1974年からソ連空軍で就役を開始した。 胴体の上に主翼を乗せ、尾翼をT字型にして後部胴体にランプ兼用の貨物扉を備えるなど、軍用輸送機として標準的な機体構成が採られている。 4基のD-30KPターボファン・エンジンはパイロンを介して主翼の下に吊り下げられており、こうしたエンジン装着方式を採った最初の旧ソ連機でもあった。 1978年11月4日に初飛行した民間型のIL-76Tも基本的な構成は全く同じで、尾部の銃座は取り外された。 その航続距離延伸型がIL-76TDで、エンジンをパワーアップ型のD-30KP-2として、最大ペイロードを10トン引き上げた。 また医療型仕様のIL-76TD-Sも開発されている。 このほかエンジンをPS-97A-76としたのがIL-76MFで、このタイプは民間機としての開発が先行されたが、発注は得られなかった。 またエンジンをPS-90に変更したのがIL-76MD-90で、民間型のIL-76MD-90VDは2005年8月5日に初飛行して3機が製造された。
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