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巡視船が不審船に銃撃、不審船は沈没

2001年12月22日午後4時すぎに海上自衛隊のP-3Cが東シナ海で不審な船舶を発見した。

同機は海上自衛隊鹿屋基地に通報するとともに写真撮影を行った。
漁船を装っているものの漁具がまったく見当たらないなどの特徴をつかんだ。
その連絡を受けた福岡海上保安部や長崎海上保安部では22日未明、巡視船を出動させた。

同日午後1時前、巡視船「いなさ」が不審船を確認し、「いなさ」以下「きりしま」「あまみ」「みずき」の4隻の巡視船が不審船を追跡した。

停船命令を無視し航行する不審船に向かって「いなさ」が20mm機関砲で威嚇射撃を開始したのが午後2時36分。
4時16分には「いなさ」が船尾を狙って射撃を加えた。

「みずき」も午後4時58分、船首に向かって20mm機関砲で射撃。
午後5時24分には不審船から出火、海水を用いて鎮火した不審船は速度を時速約28kmに上げて逃走したため、巡視船4隻は不審船を取り囲もうと試みたが、抵抗にあい失敗。

午後10時過ぎには「あまみ」「きりしま」の両船が挟み撃ちにしようとしたところ、不審船から射撃が加えられ、その際「あまみ」の乗員2名が負傷、「いなさ」は船体を撃ち抜かれエンジン1基が停止、「きりしま」も船体に射撃を受けた。

時を前後して不審船の乗員が「いなさ」と「あまみ」にロケット弾2発を発射したが、ロケット弾は2発とも命中しなかった。

その後、「いなさ」が20mm機関砲で正当防衛射撃をおこない、午後10時13分に不審船は横転し沈没した。
乗組員約15名は海に投げ出され行方不明となり、翌日2名が遺体で発見された。

今回の事件で海上保安庁は全部で25隻の巡視船と14機の航空機を投入。

海上保安庁は過去に把握している情報や、現場から回収されたものから北朝鮮の船である可能性が高いとしている。(後に北朝鮮の工作船と確認した。)

この事件で、正当防衛射撃を行ったのは、PS03「いなさ」である。



PS04  きりしま
2003.05.25  海上保安庁観閲式(東京湾羽田沖)


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