スポッターズ的ひこうき写真館                                                鉄道


日の丸自動車 法勝寺鉄道 ハフ50

元町商店街
鳥取県 米子市 法勝寺町 70
北緯35度25分37秒 東経133度20分04秒

展示されている二軸木造客車の当初の座席は進行方向に対して直角に置かれた「区分座席型」と呼ばれるもので、明治期の日本の三等客車の典型的なものであった。

各座席区分ごとに外開式扉があり、乗客はそこから出入りした。

側面に五枚ずつあった扉は中ほどの三枚がそのまま閉鎖され、この客車に見られるように、当初の扉が今でも残されている。

屋根は外から見るとシングルルーフであるが、室内にはモニタルーフの原型構造が残っている。

また原型は妻面に窓はなかったが、後に妻面中央に窓が一つ作られ、さらに作り変えられて大きな三枚窓になった。

台枠も改造がなされているが、明治期の標準的な二軸木造客車の台枠形態を残している。

こうした車体構造を持つ二軸木造三等客車は、日本では米子市だけにしかなく大変に貴重なものである。

法勝寺鉄道株式会社は、大正13年米子町駅(道笑町)と法勝寺駅を結ぶ延長12.4kmで営業を開始した。

後に経営自体が伯陽電鉄→山陰中央鉄道→日ノ丸自動車と替わったものの昭和42年まで米子と会見町、西伯町を結ぶ、この地域の重要な交通機関として役目を果たした。


主要諸元
定員 50人
自重 7.54t
制動機 機械式
全長 8,001mm
全幅 2,590mm
全高 3,480mm
連結器 自動連結器・シャロン式作用形


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