スポッターズ的ひこうき写真館                                            蒸気機関車


台湾精糖公司 347

河北中央公園
山形県 西村山郡 河北町 谷地中央 3-15
北緯38度25分10秒 東経140度18分48秒
2018年

明治末期から大正はじめにかけての河北地方は、農業蚕業を主な産業とし、これに特産物として草履表や清酒などの生産を行い、馬車などにより輸送していたが、輸送力には限界があった。

河北町谷地の事業家である升川勝作は、地域経済振興の手段として、大量輸送が必要であること痛感し、大正4年1月「谷地軌道株式会社」を設立し、谷地〜神町に5.6kmの軌道を敷設、大正5年2月に山形県内私鉄第1号として営業を開始し、昭和10年9月に廃止になるまでの約20年間、この地方の重要な交通機関として活躍した。

この谷地軌道は、奥羽本線の神町と谷地とを結び、蒸気動力による軌間762mmのもので、停車場は谷地、藤助新田、羽入、神町の4箇所に設置された。

軌道は、民家の近くを走るため、蒸気機関車の煙突から出る火の粉で危険なため、煙突に覆いをして走り、その煙突の形が里芋に良く似ていたことから「いもこ列車」の愛称で呼ばれ、多くの人々に親しまれた。

この史実に基づき、昭和63年10月23日河北青年会議所より河北町に寄贈された。


主要諸元
型式 ベルギー製 コッペル型
車号 347
軌間 762mm
長さ 5.50m
高さ 2.85m
重さ 空車 12.5t
運転時 16.0t
タンクの量 約3m3
製造年 昭和23年


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